大局的見地と究極の決断
- ESTANi
- 2018年7月3日
- 読了時間: 2分

こんにちは、ESTANiです。
映画「イミテーション・ゲーム」を見ました。
天才数学者アラン・チューリングがナチス難攻不落の暗号“エニグマ”を解読する話です。
僕は、この傑作映画の分水嶺はアランがエニグマを解読直後、敢えて解読に成功したことをすぐに上層部に知らせず、500人の民間人を見殺しにしたシーンだと思います。
ずっと成果が出せず、金食い虫のお荷物扱いされてきたアランと暗号解読機「クリストファー」。それが、あるきっかけで遂にナチスの暗号解読に成功。2年間の血のにじむ努力がようやく報われ喜びに沸くアランとそのチーム。
早速、ナチスの攻撃ポイントを洗い出した彼らは、ただちに上層部へ知らせようとします。しかし、アランは止めます。500人もの民間人を乗せた船が犠牲になるのに?アランは過労のせいでおかしくなったのか?皆唖然とします。
さらに、このアランのチームメンバーの1人のお兄さんが、何とその船団に乗船していることが判明。彼は必死に、アランに懇願します。「兄を助けてくれ!!今ならまだ間に合う!!」
しかし、アランは落ち着いて説明します。「突然、(イギリスがドイツ軍の)Uボートを撃沈したら、ドイツ軍はどう思う?船団が、いきなり進路を変えたら?爆撃機が奇跡のように現れ、Uボートを攻撃したら?ドイツ軍はどう思うだろう?」
皆も悟ります。「我々がエニグマを解読したことがばれる…」
エニグマが解読され、暗号が無効化されたとわかったドイツ軍は、エニグマのシステムを変更するだろう。そうなると、2年間の努力が水の泡となるし、戦争もさらに長引く。
戦争を終わらせるため、500人の民間人を見殺するべきなのか?まだ救えるかもしれないのに?
アランは冷静に言います。「論理に従うべきだ」と。
結果、エニグマの解読により戦争終結を2年以上早め、1400万人以上の命を救うという偉業を成し遂げました。
こういう選択は、映画などではよく見かけるシーンです。そして大体は「数の問題じゃない!」とか言って、主人公たちが頑張り、奇跡が起きてみんな助かりハッピーエンド…というのがフィクションではお決まりのパターンですよね。
でも現実は違います。そんな極限状態で、アランのような究極の決断をロジカルにできる人間は、やはり天才というか、化物ですね。